とっておきの話し 第2弾

『未来からの留学生』である子どもたちの『きらり』と光る笑顔を大事にするために、私たち大人ができること、大切にしたいことを「あかみ幼稚園園長 中田幸子」と「メイプルキッズ施設長 長島弥生」がお届けします。お楽しみに!!
2023.01.31

朝晩、冬の冷え込みが厳しい季節です。「10年ぶりの大寒波の到来」など、予測不能なことが起こっています。子どもたちは、園庭で元気に走り回って体を温めたり、どれだけ厚い氷ができるかを試したりして、寒い時期ならではの自然とのかかわりを楽しんでいます。

 さて、今回は、12月号でもご案内しました「学童期の様子」をみちくさ施設長よりお伝えします。

とっておきの話し みちくさ施設長:佐藤智恵

~放課後児童クラブみちくさの学びについて~

小学校の授業が終わり、ホッとした顔の子どもたちが、「ただいま」と言って帰ってきます。おやつや宿題などの時間もありますが、みちくさでの生活は「遊び」が中心。1年生から6年生まで、40人の児童が、毎日放課後のひと時を過ごしています。

  

ある日、低学年の子どもたちが「マグホーマー(磁石でピースを組み立てる遊具)」を使って様々な形を作り、ごっこ遊びをしていました。正方形や正三角形、台形や五角形などのピースがありますが、数に限りがあります。Aちゃんは、四角形を使いたいのですが、すでにBちゃんが四角形をたくさん使っていました。そこでAちゃんは「四角形を使いたいんだよね~。」とBちゃんに言いますが、Bちゃんは四角形を貸してくれません。職員が、「他の形で作れないか試してみようか?」とAちゃんに提案し、他のピースでの制作を試みます。Aちゃん「うまくいかない…。」そんな様子を見ていたBちゃんが、「この四角形とAちゃんの三角形を交換しない?」と言ってきました。Aちゃんは喜んで「いいよ!」…交渉成立!

Bちゃんは、Aちゃんの様子を見て、四角形を貸さないと、Aちゃんと気まずい雰囲気になるなと思ったのでしょう。そして、三角形も欲しいので、四角形は減ってしまうけれど、Aちゃんとの関係を保てて、欲しい三角形を得られる交換を交渉しようと考えました。

  

  

学童期になると、Bちゃんの「交渉」のように、自分と異なる意見や立場の人がいることを理解できるようになり、自己を主張しつつ、発言や行動をコントロールできるようになってきます。もちろん、子どもの成長は一足飛びというわけにはいきませんので、幼児期に体験した友だちとの関わりが大切で、それを土台として、学童期でも人との関わり方や社会のルールを学んでいきます。

このように、学童期の子どもたちも、まだまだ成長の途中なので、成功や失敗を繰り返していきます。みちくさでは、子どもたちに安心できる環境で、いずれ独り立ちする時の自信を付けるために、たくさんの成功や失敗を繰り返し体験しながら成長して欲しいと思っています。

   

  

長い間親しまれてきた“とりで”が生まれ変わりました

中長期的に整備する予定の「園庭改造計画」の一環として、とりでの上部を切り離し、とちの木のところに移設しました。“とりで”の下部は、柱を利用した遊び場にしていく予定です。

しばらくの間は、子どもたちが現況で遊ぶ様子を見ながら子どもたちや、保護者のご意見も聞きながら改造していく予定です。もし何かご意見がありましたらお寄せください。