今年度も残りわずかです・・・

『未来からの留学生』である子どもたちの『きらり』と光る笑顔を大事にするために、私たち大人ができること、大切にしたいことを「あかみ幼稚園園長 中田幸子」と「メイプルキッズ施設長 長島弥生」がお届けします。お楽しみに!!
2023.02.28

まだまだ寒い日は続いていますが、日差しは暖かくなり、春がそこまで来ていることが感じられます。園庭では、今までに増して、子どもたちの楽しそうな声が響き渡っています。 特にもり組の子どもたちは、友だちと一緒に楽しそうに会話をしたり、ドッジボールをしたり、残り少ない園生活をかみしめているかのようです。

  

キッズフェスティバルも終わり・・・

保護者の皆様も3~5歳児の子どもたちの成長を、キッズフェスティバルなどの活動を通して感じていただけているのではないでしょうか。

  

お便り等で、すでにご存じかと思いますが、当日だけがキッズフェスティバルではありません。キッズフェスティバルまでの、またその後の日々の中で、自我の発見(3歳児)、自己肯定感(4歳児)、合意の形成(5歳児)が育まれています。

これは、この時期で、急に得られるものではなく、日々の積み重ねがあってのことです。これからも、一人一人をしっかり見つめ、それぞれのよさを活かしながら、生きる力の基礎が培われるよう援助していきたいと思います。

  

  

かまたきを行いました

もり組の子どもたち・みちくさの子どもたちが作った作品と有志の親子の作品を 「やけたろう」で焼きました。小さい学年から経験してきた泥団子作りの延長線上に、この作品作りがあります。体験の積み重ねが蓄積されて、カタチとなっていくのですね。

  

  

さて、このかまたきは、ガス窯でも電気窯でもなく、3日3晩、薪をくべ続けて行います。そこには人が集わないとできません。「泥工房サークル」を初めとし、保護者の皆様たちのご協力も得ながら、かまたきを無事終わることができました。2月27日に火止めを行いましたが、まだ窯は熱いです。3月7日に窯の口を開けて作品を取り出します。子どもたちを真ん中に置きながら、保護者、地域の方が楽しみながら、支援してくださっていることは、理想のコミュニティだなあと感じます。ご協力をいただきました皆さん、ありがとうございました。

  

  

幼小連携プロジェクトでは・・・

2月27日(月)今年度の幼小連携プロジェクトの最終回となりました。

何度か話題にしてきましたが、赤見小学校とあかみ幼稚園が、佐野市教育委員会と栃木県幼児教育センターの協力を得ながら行っている研究会です。幼小の接続について、それぞれの事例を挙げながら相互理解を進め、作成した接続カリキュラムの確認をしながら進めています。研究会には、年長組の保育教諭、低学年の教諭、それぞれの指導主任等が出席し、子どもを中心に置いた話が飛び交いました。

また、講評の中で、「あかみ幼稚園は、いつでも使えるはかりが保育室の中にある。小学校でも使いたいときに自由に使えるはかりをおいておくとよい。そうすることで、子どもたちの探求しようとする力が育まれていく。」話をいただきました。そして、「赤見小学校で、このように連携を図ってきた教師が、移動によって、佐野市全体に幼児教育の見方を広げ、理解が広がることを願っている。」とおっしゃっていました。この研究プロジェクトが、単にあかみ幼稚園と赤見小学校のものだけではないのだということを改めて感じました。

  

気持ちを表すこととは・・・

年長組の子どもたちが、テラスで、朝の準備をしていました。その横をすれ違う際に、私が「おはようございます」と声を掛けました。その声に気付き、まっすぐ私の方をみて、「おはようございます!」と挨拶をしてきました。そのあと、「学校に行くんだもん。挨拶はちゃんとしないとね」と子ども同士で話していました。

  

5歳児になると、周りの状況をみながら、なぜそのことをするのかを考えるようになっていきます。それは、少し先の見通しが持てるようになり、自分の考えや相手の意見を受け止め、共有する力が身についていくからです。

 そのような姿の土台には、乳幼児期の人と関わる「基本的信頼感」の中で、自分の気持ちを思いのまま表現し、そのことを受け止めてもらうことが大事になっていきます。

 先日、0歳児が、園庭でヤギの方へ歩いていきました。その子は、「おはよう」と言っているように、お辞儀をしながら、近寄っていきました。ヤギに挨拶をしたかったのでしょう。指差しをしながらヤギに近づき、お辞儀をし、また歩き、立ち止まってお辞儀をしていました。本人なりに、「おはよう」を一生懸命お辞儀という行動で表現しているのだなと感じました。

乳児期では、自分のことを受け止められ、その欲求が受容される経験を積み重ねることによって、育まれる大人との「基本的信頼感」を基盤に、世界を広げ言葉を獲得し始める時期であります。保育の中でも、ゆったりと関わる中で、自らの思いを表現(笑ったり、泣いたり、怒ったり、指差ししたり…)をし、そのことを大人が言葉で「○○だね」「○○したかったのだね」と応答的に関わること大事にいています。

  

今年度も残りわずかですが、子どもたちに向き合って、安心できる生活を行っていきたいと思います。