未来からの留学生(子ども)
とまちづくり

 自分も相手も、他の生き物も大切にする。過去から学び、今を大切にし、未来についても考えられる。予想できない事態が起こっても、助け合いながら乗り越えていく。幼稚園教育要領(以下参照)にもあるように、そんな子どもたちが、よりよい社会(まち)を創ることができるのではないか。
 持続可能な社会の担い手である子どもたちを、大切に育て社会へと送り出したい。そうすることで、地域社会に貢献していきたい。

 それが私たちが大切にしている「未来からの留学生(子ども)とまちづくり」という理念なのです。

 「一人一人の幼児が、将来、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値ある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となる。(平成29年幼稚園教育要領前文の一部)」

理事長あいさつ
 たくさん遊んでたくさん学んだ子どもたちが、このまちの未来を作ります。私たち職員は子どもたちに関わることで、このまちの未来に関わります。

 まず自然が豊かな園だということ。園内には昔ながらの雑木林が残り、自然にカブトムシやクワガタなどがいます。園庭には小川を作り裏山から木々を移植した「ビオトープ」(生き物がまとまって暮らすところ)があり、子どもも大人もここからたくさんの元気をもらっています。ここで思いきり遊び込む子どもたちって、本当に幸せだと思います。

 また敷地内には穴窯という焼き物の窯があり、ここでは園児と地域の大人たちがオブジェや食器を作っています。薪を割って72時間以上、火を絶やさず焼き続けて完成する作品は、素敵なアートです。これからのsociety5.0は、現在の情報化社会をさらに進化させたものになりますが、昔からの道具で何かを作る体験も、子どもの「生きる力」を育むために大切と考えます。

 現場の保育者が保育のブラッシュアップを望めば、そのための環境やネットワークにアクセスできるところもアピールポイント。佐野市は東京大学と研究・調査の協定を締結していますが、本園はそこで中心的な役割を果たしながらも、園内でも学びあっています。今地球規模でVUCAな時代(先が見通せない社会)となりつつありますが、これからの保育に何が求められるのか?答えは一つではありません。一緒に考えてみませんか?

 子どもにとっての「well being」、保護者・地域の人の「well being」、さらに職員にとっての「well being」も追求できる園です

理事長 中山 昌樹

遊び保育の成り立ち

遊び = 学び

 教育・保育要領解説(以下参照)にもありますように、乳幼児期は、何かを教え込むのではなく、園児の興味関心に基づいた体験、すなわち「遊び」を通して「学び」を獲得していきます。

例えば、遊びを通して・・・
・いろいろなことに気づいたり、面白がったりする
・どうしてだろうと考え、こうかなと目に見えないことを想像する
・思わず体全体を動かし、指先を使って集中する
・友達と共感し感動したり、協力したりする
・友達に自分の考えたことや感じたことを伝え、友達の言うことに耳を傾ける

 そして、豊かな「遊び=学び」のためには、子どもたちを取り巻く環境となる職員がとても重要です。当法人では、プラス志向な職員が、子どもたちにしっかり向き合い保育等を行っています。複数の職員で子どもたちをサポートする他、養護教諭、看護師、スクールカウンセラー等も配置しています。

 「乳幼児期は、自分の生活を離れて知識や技能を一方的に教えられて身に着けていく時期ではなく、生活の中で自分の興味関心や欲求に基づいた直接的・具体的な体験を通して、この時期にふさわしい生活を営むために必要なことが次第に培われる時期である。(幼保連携型認定こども園教育・保育要領解説の一部)」