親子のコミュニケーション ー親業ー
2100年の天気予報
今年は、観測史上最短の梅雨期間でした。そして、6月なのに連日の猛暑日…!
非常に速い速度で、地球温暖化が進んでいるように感じます。海水の温度も上がり、海藻が枯れてしまう状況が各地で見られているそうです。
以前お伝えしたことがありますが、環境省が(改訂版2019)作成した『2100年未来の天気予報』があります。このまま地球温暖化が進むと、2100年には大変な気象状況になる…という10分ほどの映像です。
まだ2022年なのに、その天気予報に近い気温になっています。まだご覧になったことがない方は是非ご覧ください。国策はもちろん必要ですが、‟私たちにできることは何か“も考えたいものですね。
メイプル保育参加・クラス懇談会に
参加いただきありがとうございました!
メイプルキッズでは、実際に保護者の方が来園しての保育参加が3年ぶりに開催できました。講話では、「子育てを楽しもう」というテーマで、スクールカウンセラーの中山よりお話させていただきました。子どもの発達には順番があり、木に例えると、根っこの部分が乳幼児期で、その根っこがしっかり育つことで、大きな木が育つということでした。講話の後、普段園で楽しんでいる遊びを実際に体験してもらいました。そこでは、意識的にお子さんとスキンシップをとったり、声掛けしたりと関わる様子も見られ、保育者としても、とてもうれしく感じました。お子さんと一緒に遊びを楽しみ、少しの時間でしたが、お子さんと向き合うことができたのではないでしょうか。
3-5歳児クラスの懇談会では、保護者の皆様に、クラスの子どもたちの様子を知っていただくと共に、育児をしている保護者の方同士が、わが子との関わり方についての、情報交換をしていただきました。体験談を通して、育児の難しさと楽しさを語り合えたようでした。保護者同士の横のつながりはお互いの支えになりますね。
さて、乳幼児期は、子どもの意思がだんだん出てきて次第にはっきりしてきます。そして、親の思い通りにいかず、どうしたらよいか困ってしまう場面も増えてくるのではないでしょうか。子どもとの関わり方について、大人も子どもも納得できるコミュニケーションプログラム『親業』があります。
今回は、理事長より、その一部を紹介してもらいます。
とっておきの話 ★ 理事長 中山 昌樹
親業について PARTⅠ ~「わたしメッセージ」やってみませんか~
私は「親業(PET)」のインストラクターをしていました。親業はトマス・ゴードンがアメリカで始めたもので、今、世界中で使われているコミュニケーションプログラムです。臨床心理学などをもとに示された具体的な子どもとの関わりを、実生活の中で学ぶものです。
ここではこの親業をベースに2回に分けて、子どもとの関わりのヒントをお伝えしたいと思います。
その1 子どもがしていることをやめさせたい時(困るので)
その2 混乱したり悲しんでいる子どもを助けたい時
初回は、子どもがしていることをやめさせたい時の関わりについて。
子どもってかわいいけれど、やってほしくないことをやったり言ったりしますね。そんな時皆さんは、どうしていますか?最初はやさしく「それ、やめて」なんて言っても、子どもは簡単にそのことをやめないので、親はだんだんイライラしてくるのが“普通”です。
怒鳴って接すると親子関係を悪くし、ものごとを自分で考えない子どもが育ってしまうと言われています。ではそうしないためには、どうしたらいいのでしょう。
私が親業から学んだことで皆さんにぜひおすすめしたいのは、『わたしメッセージ』です。
これは困っている皆さんが、自分(わたし)を主語にして気持ち(感情)を伝える方法です。
例えば、子どもがふざけて箱からティッシュをどんどん出している場面では・・・。
☆「何やってるの、やめなさい、悪い子ね!」
…これは主語を(あなた)にした、あなたメッセージ。
この主語を(わたし)にするのです。
☆「○○がティッシュをどんどん出しちゃうと、使えるティッシュがなくなっちゃって、
お母さん(お父さん)鼻かむときに困っちゃう!」
…この言い方では、子どものティッシュをどんどん出すという行動が、(わたし)
に鼻をかめないという影響を与え、とても困るという感情が伝えられています。
まずはやってみませんか、『わたしメッセージ』。では次号に続く・・・。
質問大歓迎です。